仕事の効率を上げる環境整備術

 ITの仕事の効率アップを図るには、物理的な作業環境の整理整頓から始めると良いでしょう。作業スペースが清潔で整理されていると集中力が高まり、無駄な時間の削減につながります。特に重要な書類やツールへのアクセス性を高めておけば、緊急時にもすぐに取りかかることが可能です。それだけでなく、照明や椅子にこだわって長時間の作業でも体が疲れにくい環境が作れると、生産性の維持を期待できるでしょう。

 デジタル環境の整理も同様であり、メールボックスやショートカット、ファイルの整理整頓は情報の検索時間を短縮し、作業効率を格段に向上させます。また、クラウドサービスを活用するとどこからでもファイルにアクセスできるようになり、柔軟な働き方が可能になるのです。業務を視覚化して優先順位の明確化や納期管理を容易にするため、タスク管理ツールを利用するのもいいでしょう。

 休憩とリフレッシュの時間の確保も、ハードなITの仕事の効率を上げるうえでは欠かせません。短い休憩を定期的に取り入れて脳と体の疲れを癒すと、集中力を持続できます。方法としては、仕事合間に数分間の休憩を取ったり、昼休みに外を散歩したり、適度な運動を取り入れたりなどが効果的です。そして、趣味の時間を大切にするのも有用と言えます。仕事以外の活動にも意義を見出せれば、心身の健康維持につながるでしょう。こうした取り組みによって、仕事の質と速度の両方を向上できるはずです。

ハードな現場を離れるということ

 ハードなITの仕事から脱却したいと考えるエンジニアは多くなってます。解決方法も転職によって仕事の量を減らしたり、開発の最前線から退いたりするなどさまざまな方法があるので、楽に働くことは難しくはありません。しかし、それを選んでしまったことによって、職を失っているエンジニアもいるので注意が必要です。だんだんとやりたい仕事ややりがいのある仕事に従事できなくなってしまって、IT業界外への転職をしている人もいます。

 そのような末路を辿ってしまわないようにするためには、ある程度のハードなIT企業で働くことが欠かせません。エンジニアにとって重要なのが、将来性を確保することだからです。仕事の経験を通して能力を伸ばすことはエンジニアにとって必須であり、それを怠ってしまうと将来性を失ってしまいます。仕事がハードな場合の解決方法は、基本的には現場経験を減らすものになるので、ハードに働いているエンジニアに比べると経験で劣ってしまう人材になりがちです。

 その状況で何年も経過すると実力差が明らかに生じてしまうようになり、優秀な人はやりがいのある仕事に従事して、そうでない人はあまりやりたい仕事に従事できなくなって最終的には淘汰されかねません。あまりに仕事がハードというときは少し楽にするのは重要ですが、あまり楽になりすぎてしまうと将来性を失う可能性があることは心しておかなければなりません。仕事を続けやすい程度のハードさがあるのが適切なのです。